このサイトのモード切替アイコン(太陽・夕日・三日月)は、一度作り直しています。最初のバージョンは別で用意したイラスト画像で、1枚1枚はきれいだったのに、並べるとサイトから浮いて見えました。
「浮く」の正体は密度と筆致の不一致
原因を分解すると、こうなりました。
- 描き込みの密度が違う。サイトの装飾は数ピクセルの簡素なドット絵なのに、アイコンだけグラデーション付きの精細なイラスト
- グリッドが違う。サイト内のドット絵は同じ升目で描かれているが、外部素材は升目の概念がない
- パレットが違う。サイトは温かいクリーム色を基調にしているのに、アイコンは独自の配色
つまり素材の出来不出来ではなく、制約を共有していないことが浮く原因でした。
同じエンジンで描き直す
このサイトのドット絵は、文字列グリッドから canvas に描く自前のミニエンジンで生成しています。そこでアイコンも既製画像をやめて、同じエンジン・同じ11×11グリッド・同じ単色パレットで描き起こしました。
....AAA.... ...AAAA....
..AAAAAAA.. ..AAAAAA...
.AAAAAAAAA. .AAAAA.....
AAAAAAAAAAA AAAA.......
(夕日) (三日月)
ロゴや装飾と同じ筆致になった瞬間、3つのアイコンは何の調整もなしに馴染みました。
形の調整は「文字を書き換えるだけ」
描き直した後も、「月が満月に見えるのでCの形をはっきりと」「太陽が沈むような形に」といった細かい修正が続きました。文字列グリッドで持っているおかげで、この種の依頼にはテキストの書き換えだけで応えられます。形のレビューと修正のループが速いことは、統一感を「維持し続ける」うえでも効きました。
まとめ
統一感とは、個々の要素の完成度ではなく、同じ制約から生まれたかどうかだと思います。グリッド・パレット・密度という制約を1か所(この場合は描画エンジン)に集約しておくと、要素が増えても世界観が崩れません。
良い素材を探すより、貧弱でもいいから「自分の筆」を1本持つこと。小さなサイトほど、それが効くようです。